アイデア・エスプレッソの抽出フロー
今回は趣向を変えてA4で1枚にまとめてみました。たまにはこういうのもいいですが、時間がかかってしまいます(1時間くらい)。せっかくなので少し小生意気に書いてしまいましたが、内容的には以前の物語構築法の記事を話法とテイストを変えて焼き直ししたものです。
世界を定義する
貴方が今どんな世界と隣り合わせなのか。貴方が今どんな世界に興味を惹かれているのか。貴方は今どんな世界を注視しているのか。
その世界をなるべくわかり易く簡潔に、しかし読み手の興味を惹くように定義付けてやる。これがアイデア・エスプレッソ抽出のためのファースト・ステップです。貴方が抱く世界観に共感する人は、これから続く物語に引き込まれて行くでしょうし、そうでない人はそそくさと立ち去るでしょう(その方がお互いのためです)。
事例を掘り起こす
貴方が世界を見ている視点に、読み手にも立ってもらわなければいけません。ですから、世界を掘り起こして、そのエッセンスを説明する必要があります。具体的な事例をとりあげ、いかにその世界が重要なのか愛おしいか見目麗しいかということを伝えなくてはなりません。軽妙に、しかし、大胆に、具体的なエピソードを織り交ぜながら、定義した世界を具現化し、読み手の想像を膨らませるためのサポーティング・パラグラフとします。
命題と直面する
しかし、人が興味を抱くところには、必ず「問いかけ」がある。貴方がその世界に興味を持っているのは、そこに何らかの問題意識や危機意識が働いているからに違いありません。物語はここで大きな盛り上がりを見せます。自分に問いかけるように、読み手にも問いかけ、命題を共有することによって、アイデアが導き出されるための思考回路に導線を引くのです。この世界における最大の命題は何なのか?、そこを共有できるかどうかで、物語の結末が波瀾に満ちるか、殺風景に終わるか決まるのです。
アイデアを抽出する
貴方が定義した世界で、貴方が掘り起こした事例を使って、貴方が直面した命題に対する答えを導き出す。この作業がすなわち、アイデア・エスプレッソの抽出ということです。観察眼と審美眼をフルに使って、世界の命題を解き解し紡ぎ直すという工程は、何ともエキサイティングな作業です。世界はこんなに広いのに、人の目には限られたものしか映らないのに、しかし誰かと共有し共感できるアイデアが生まれます。そしてアイデアを織り成す物語こそが、論理に勝る言葉を連ねたことによる含蓄であって、だから物を書くということは楽しいのです。




