コストと投資

Posted on | 2009/11/18 17:25:35

世の中にお金は2種類しかありません、などと言うと多分嘘で、たまたま僕が今日話題にしようとしているのが、お金、ということをざっくり「コスト」と「投資」に分けて考えたい、ということなのです。なあんか、色々なところで既に語り尽くされたトピックではある気がしますが。

例えばお金の使い道をコストとせずに投資と考えることで。。。みたいな話は結構あると思うのですが、僕が客商売をしているにあたって大事だなあと思っていることは、むしろ、この仕事は、この報酬は、相手にとって「コスト」と捉えられているのか「投資」捉えられているのか、ということです。これは大きな分水嶺のような気がします。

これって立場によってえらく変わってくる話なんですよね。で、デザインの仕事は往々にしてコストと考えられやすい部分があります。それ自体はデザインの仕事を卑しむ要素では全くないと思うのですが、そのお金が「コスト」と考えられているか、「投資」と考えられているかで、プロジェクトの性質も、その後のお付き合いの仕方も随分差があるように思います。

ただ、じゃあ「投資」としての仕事しか受けないよ、なんて言っている人は仕事できないわけで、僕も基本的には仕事断らない方なので、大体以って人の紹介などがあるとは言え、クライアントと初対面の時は「どこぞの馬の骨」ですから、スタート地点でそういう区切りをつけることもできないですよね。

お金の話をする時に、そのお金を「コスト」と考えて意思決定を受けるか、そのお金を「投資」と考えて意思決定を受けるか、ということはいわゆる「営業の腕」だと思うのですよね。僕は飛び込み営業をやってたくさん仕事を取ってくるようなタイプの営業はやってないですから(もしかしたら今後必要なのかも知れないが)、営業としての「腕」、ないし、「質」、というのは、どれだけの期待値を以って、プロジェクトに僕をアサインしていただけるか、ということになるかと思います。

投資として考えてもらうには、期待値、すなわち「伸び代」の提示が不可欠です。

でも、例えば「WEBをコストと考えずに投資と考えてください」みたいに言えば、クライアントが皆そっちの方向向いてくれるかというと、当たり前の話ですがそんな子供騙しは通用するわけなくて(とは言え、若かりし頃に、そういう台詞は何度か言ったことがあると思う)、一緒にやりたいという気持ちが積み上がって来た後に、結果として、この話には投資としての魅力があると思っていただかなくてはいけない。難しいですよねえ。

説得はできないんですよね。納得してもらうしかない。

そういう納得してもらうための努力ってのは、仕事を取る時だけじゃなくて、その後の長いお付き合いの中でも節目節目できっと必要で、そういう意味では、先だって運用を開始したET withwithも、その一翼を担っていると言えます。

勿論、僕の仕事がクライアントに取って全て投資だと思われているわけは勿論なくて、それはむしろ危ういですから、「彼に払っているコストのうちの幾許かは投資的な意味合いもある」くらいに思ってもらえるのがベストだと思います。

逆に、「あなたとの仕事はコストでしかないから」(なんて面等向かって言う人はなかなかいないでしょうが)みたいなことがあれば、それは離れて然るべき状態のような気もします。

僕の場合はそういう感じですが、例えば会社にとっての自分とか、チームにとっての自分とか、クライアントにとっての自分と考えた時に、受け渡しのあるお金が、「コスト」なのか、「投資」なのか、それは明確に切り分けられないのは先述のとおりなので、どれくらい「コスト」でどれくらい「投資」なのか、くらいのことは折を見て考えてみると良いかも知れません。

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