ネットで買う
Posted on | 2008/9/10 16:55:27
山奥住まいの物臭太郎なので、オンラインショッピングをかなり利用します。1週間に一度はAmazonの小包がやってきますし、楽天のゴールド会員ですし、iTMSで毎週水曜日に新譜を見るのが習慣になっています。運送会社のお兄さんには大抵「いつもありがとうございます」と言われます。最近では番地の記入が無いのに、「いつものあの家だろう」というわけで、届け物が届いてしまった始末。
僕も一昔前はネットショッピングなんておっかなくて使えない、という心持の時代がありました。デビューして5年くらいなのでしょうか。今ではすっかりネットショッパー。服も本も音楽も文房具も電化製品も食べ物も、ネットで全く買ったことがない、というものを探す方が難しいくらいです。ああでも、そういやネットオークションは全くやらなくなったな。
送料かかるとは言え、駅までバスで往復したらそれに近い金額かかってしまいますし、Amazonプライムに契約しているので、Amazonは新書一冊とか言う単位で気軽に頼めます。楽天なぞはどの店で買ってもポイントが溜まるので、メルマガにはウンザリですが、お得感はありますね。
とは言え、コツと言いますか使い方はリアルを補完するものという気もします。例えば、店頭にサイズの在庫がなかったものをネットで注文するとか、大きな写真集を洋書屋で目星を付けておいてネットでまとめて配送してもらうとか、雑誌で気になったものを検索してみてそのまま買っちゃったとか。
逆に言うとネットで「さて、自分の気に入るものを探そう」と一から始めるのは結構コストのかかることです。ある程度欲しいものがはっきりしていれば別ですが、予備知識無しで始めると、そこに経験則としての審美眼が伴わない状態で始まるので、東急ハンズなぞで探した方が、目利きがある分、早かったりもします。
雑誌でセレクトショップの人がインターネットのショップと差別化しなければいけない、というような話をしていました。人気のある商品を陳列するだけなら、有名なブランドの商品を仕入れできさえすれば、名高いセレクトショップもインターネットのショップも大して変わらないわけで、独自性の訴求をこれまで以上にやらなければならないと。確かに節操ない品揃えのネットショップもたまに見かけますもの。
ただ、今の若い人は、「アナタはこれを着てれば間違いない」というようなレコメンドはあまり好まないみたいですね。以前、後輩に話を聴いたところ、ショップの店員の応対が煩わしいから、買い物はイヤホンをつけていく、なんて言ってました。自分が得た情報で、自分で判断して、自分で買いたい・スタイリングしたい、ということなんでしょう。
AmazonやらiTMSでレコメンドされるのには、全然抵抗ないみたいなんですが。
僕は割と店員さんと仲良くするのは好きで、アメカジ系のカジュアルショップばかりなのだけど、与太話をしによく立ち寄ります。10回行って1回買うくらいの感じですけど、僕のライフスタイルやワークスタイルをよく知っているので、「ああ、やっぱりこれ買うんだ」みたいなのはあるみたい。
親の友人は着物をネットで買っているそう。着物なんて一点物だし、単価がべらぼうなので、ネットで売るには適さない商材のように思えるのですが、試着して気に入らなければ返送すれば良いだけなのであまり抵抗がないのだそうです。そもそも着物の販売なんて言うのは、送迎付きで展示会に招待して、ランチなんかもご馳走した挙句、粗品まで配って何人かに買ってもらえれば嬉しいなという世界だそうなので、コスト圧縮できるWEB経由の販売は魅力的なのだろうし、生活者にとっても「見る目」を持っている人であれば「ウェブ特価」で手に入るので(着物って値段があってないようなものみたいだし)、実はWin-Winな関係があるようです。
着物の話とかで思うのは、ネットは生活者というか消費者として、消費行動に成熟した人ほど、有効に活用できるだろうなあということです。消費行動に成熟することがそもそも良いのかどうかという疑問も当然あるわけですが、購買活動ということに関わる様々なコストを圧縮して、買い手も売り手も満足できる関係性が築ければ、それはそれで良い傾向だなあと。
ただ、誤解しないでいただきたいのは、ネットショップというだけでコスト圧縮できるわけではありません。ネットショップはむしろ意外とコストかかりますし、採算とるのも大変です。軌道に乗せるまでは、リアルより「地の理」がない分、「投資」で補わなければいけない部分が多く、茨の道かも知れません。
楽天市場にアクセスすると「Shopping Is Entertainment」とタイトルが出てきますが、「Shopping」から「Entertainment」ということを一番削って成功しているのは楽天市場、という気もしますね。


意外と知らない、「ヒトリシゴト」。案外、愉快で、楽しいです。気軽に読める、ビジネスエッセイ。

プランナー、加藤康祐のブログ、kosukekato.com : the idea espressoに掲載したコラム、2006/7/20「歴史は作られている」から2010/5/23「行為が流通するプラットフォームに新しい時代を感じる」を一冊の本にしました。

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