自分デザイン
Posted on | 2009/1/10 0:40:29
デザインという商売をしていて思うのは、もしくは、個人事業主という業態で仕事していて思うのは、WEBデザインより、印刷デザインより、CIデザインより、ドキュメントデザインより、何より比重を置いているのは、「自分デザイン」であるな、ということです。
逆に言うと、自分自身を制作物として、デザインのフレームワークで組み立ててみると、自分という存在を、もしくは商材を、客観視し易くなるということかも知れません。
セルフブランディングという言葉も広く知られるようになりました。感覚的な例えですが、セルフブランディングが「川上」からのアプローチだとしたら、自分デザインは「川下」からのアプローチというような気がします。
なりたい自分をブレイクダウンしていくイメージより、今ある自分を伸張していくイメージの方が、日々の暮らしの色々な判断に迷わないという気もします。良くも悪くも短期的な指標にシフトウエイトがある。
それは何かこう、マイナーチェンジをしていって、問題や課題が蓄積された時に、改めて棚卸しをして、メジャーチェンジで梃入れを図るというあたりは、特にWEBデザインに近しいのかも知れません。リニューアルとは言えそれはオールドモデルの延長線上にあり、かと言って新たな要素を盛り込んでいかないとニューモデルとは言えず、意味のあるリニューアルとは言えないわけで。
例えば、年賀状なんてのは、ここ数年、自分デザインの周期的なリニューアルになっています。前の1年を振り返り、前の1年を展望する。その過程で試行錯誤をしながら自分を見直し、決められたタイミングにパッケージ化する。リリースする。フィードバックをもらう。この一連のプロセス自体がデザインです。
デザイナーとして一流な人は、自分を一流にデザインできる、という仮説も成り立つかも知れない。ちょっと禅問答みたいですね。
予算も納期も自分デザインは無限ですから(給料とか寿命とか言う話ではなくて)、一番楽しくて自由な制作物とも言えそうです。
僕は別にビジネスはデザインであるとか、企画はデザインであるとか、コミュニケーションはデザインであるとか、全てをデザインに収束させちゃうほどのデザイン信奉者ではありません。逆に言えば、その他のものと比べてもデザインの歴史は浅く、むしろデザインという言葉を万能薬として使うことには危惧があります。
ただ、僕の感触ではデザインを生業にしている人間にとっては、自分デザインという概念はしっくりくるのではないかということです。
でも、子供の教育なぞはデザインだと思ってやっちゃいかんのでしょうね。最適解が最良とは限りませんから。


意外と知らない、「ヒトリシゴト」。案外、愉快で、楽しいです。気軽に読める、ビジネスエッセイ。

プランナー、加藤康祐のブログ、kosukekato.com : the idea espressoに掲載したコラム、2006/7/20「歴史は作られている」から2010/5/23「行為が流通するプラットフォームに新しい時代を感じる」を一冊の本にしました。

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