日本でのAndroidについて
Posted on | 2010/8/8 13:00:23
実は「これからはAndroidですよー」という話を1年以上前から聞いているのですが、日本で一向に盛り上がっている感じがしません。僕がiPhoneユーザだからとか、僕のTLにたまたまiPhoneユーザが多いから、ということもあるのかも知れませんが、色々なその筋の人から「これからはAndroidですよー」と聞いていた割には、という感じも否めず。
Androidに関しての考察はこちらに詳しいです。ためになります。@gamella、ありがとう。
アンドロイドの論点 : 「どうしてiモードの夏野剛氏は日本でアンドロイドが大きく普及すると考えるのか」
さて、僕はAndroidに関して、どちらかと言うと1ユーザの視点で攻めてみたいと思います。
既にiPhoneユーザはコンテンツ資産をiTunes Storeのプラットフォームの上で持っている
iPhone、つまりiTunes Storeにおけるコンテンツ資産ってiPodから音楽を引き継いで、アプリもあって、これから、Androidのプラットフォームにそっくり移行するってあまり現実的ではなくて、それはWindowsからMacに乗り換えるくらいの一大決心になっちゃってると思うのですね。iPhoneに関して言うと、契約や料金などよりも、このコンテンツ資産をiTunesのプラットフォーム上に持っていることが、強い「縛り」になってる、ないしこれからAndroidでも魅力的な端末が出てきた時に「縛り」として機能するんじゃないかと思います。逆にいうとガラケー組が抱えているコンテンツ資産をAndroidにいかに引き継ぐか、ないしそもそもコンテンツ資産をAndroid側で抱えなくても、コンテンツを楽しめる仕組みみたいなのが出て来ないと、そこには壁があるのではないかと。
OSの選択の大きな理由になるほど、ソフト単体にプレゼンスはない
僕の世代だけにわかりやすく言うと、バーチャファイターがやりたいためがだけに、あまりメジャーではないセガサターンを買いました、みたいな話ってスマートフォンの世界であまりないのかなあと。両方のプラットフォームでリリースしているソフトウェアもありますし、iPhoneで人気のあるものは、似たようなソフトがAndroidにもありますし、どちらかというと、iTunes Storeではソフトウェアが何十万タイトル登録されてて、Android Marketにはソフトウェアが何十万タイトル登録されている、みたいなのが特集だと思うんですが、開発環境としてエンジニアにとってコンフォタブルかどうかというのは差異があると思いますが、ソフトウェア自体がユーザにとってiPhoneかAndroidか、という選択の大きな理由になるかというと、今のところ結構微妙な感じがしています。そもそもが「ソフトウェア」を使うということより、「WEBサービスをスマートフォンでも使う」という意味合いのほうが大きいですしね、スマートフォンの場合。
Androidのメインターゲットはスマートフォン世代ではないのではないのか
何となく僕のイメージしているスマートフォン世代というのは20後半~40後半くらいの人たちかなあと思うのですが、そこって結構、勝負始める前にiPhoneが席巻してしまっていて、愛着も生まれてるんじゃないかと(iPhone 4は大分評判落とした感がありますが)。むしろ、今のAndroidのようなビジネスユーザ向けの展開ではなくて、ガラケーで着うたやらGreeやっている世代が、もっとHACKできる携帯として、Androidを選ぶ、っていう路線の方が強いんじゃないかなと思うんですよね。逆にいうと、今iPhoneを使ってない人たちの多くは、日本メーカーが発売している端末を使っていると思うのですが、ここのシェアをできるだけ縮小しないようにAndroidに移行される工夫が発揮できないと、iPhoneのユーザを奪還するみたいな大上段で構えている間に、今抱えている人たちもiPhoneに流れてしまうんじゃないですかね。
プレイヤーの数は活路なのかどうか?
Androidはオープンなので、日本みたいにたくさん携帯メーカーがあれば、iPhoneという一商品だけを持つAppleより強そうです。単純に売場専有面積もAndroidという括りでは、iPhoneより確保できそうです。選択肢が増えることはいいことです。後、日本の携帯電話メーカーはほぼそれぞれ総合電機メーカーなので、携帯以外の商品も含めてユーザへのAndroid採用を促す機会というのも作れるんじゃないでしょうか(でも、この辺りは僕あまり具体的にイメージできてない、家電にAndroidと言われても、生活がどうなるのかいまいちピンと来ていない、そうなりそうだよということは理屈的にはわかるんですが)。一方でAndroidが普及すれば、日本の携帯電話メーカーは盛り上がるのかというと、どうもそれって乗換だけで売上が飛躍的に伸びるってことではないのかなという気もします。
Googleさんは意外とあきらめ早いよ
Googleさんは思っているより、ダメな事業はバッサリ切り捨てます。かなりGoogleとしてもAndroidには注力していると思うんですが(色々な企業巻き込んでますし)、案外簡単にGoogleがあきらめちゃう、恐ろしさもなくはないのではないかと思います。
駆け足で考えてきましたが、日本でのAndroidの可能性というのは、そもそもの前提となっている日本のガラケー市場の特殊性もあり、今グローバルで展開されているAndroidとも、また事情が少し違ってくるように思います。インド、中国で爆発的にAndroidが普及し、日本でもAndroidが普及した、でもSo What?になる可能性もあるんじゃないかと思うのです。Androidで頑張ったけど、その割に報われない、ってことにならないように、グローバルのAndroidとは違った、日本の特殊性を踏まえた特殊性の作り方って言うのが、日本のAndroidを普及させていく過程には必要な気がしています。


意外と知らない、「ヒトリシゴト」。案外、愉快で、楽しいです。気軽に読める、ビジネスエッセイ。

プランナー、加藤康祐のブログ、kosukekato.com : the idea espressoに掲載したコラム、2006/7/20「歴史は作られている」から2010/5/23「行為が流通するプラットフォームに新しい時代を感じる」を一冊の本にしました。

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